足元のゆれる 菜種の熱に
光をのんで 浮き立つ季節
反応の返歌が まぶしい空に
背伸びの願いを 投げてみた
見上げた先の 縹の奥へ
追うほど心は すきとおって
軌道を手放し 飾りが褪せて
ほんとのわたしに 還っていく
安らぐ翡翠の 静けさをぬけて
沈む夕暮れと 渝る藤影
からまる糸が ほどけるように
素へ還る ための方程式
素顔のままで 振り向く場所で
わたしがわたしを 迎えにゆく
まばたきに揺れる 陽炎の奥
吐息をのんで たゆたう季節
共鳴の波が てのひらに落ち
小さな迷いを おいてみた
覗き込むような 水底の奥
澄むほど心は かたちを得て
期待を手放し 波間が凪いで
静かなわたしに 還っていく
木立のさざめき 静けさをぬけて
けむる夕闇と 滲む夜影
こわばる肩が ほどけるように
素足のままで うなずく場所で
わたしがわたしを 許してゆく
陽だまりゆれる 瑠璃の深みを
若葉がそよぐ 宵の影へと
すべての色が ほどけたあとに
素へと還る 最後の方程式
迷わずわたし 選べる場所で
わたしがわたしに 「ただいま」を言う