「あぁ、また壊しちゃった……。
ねぇ、次は誰が私と遊んでくれるの?」
閉ざされた扉の向こう側
495年の静寂に溺れて
錆びついた秒針が刻むのは
終わらない夜のプロローグ
軋む糸に吊られたまま
硝子の瞳で夢を見ていた
誰にも触れられないまま
紅い月だけが嗤っている
ねぇ、そんなに怯えないで?
ただ少し、あなたの「生命」に触れたいだけ
七色の硝子の羽を震わせ
歪んだ月を見上げていた
「置いていかないで」
紅く染まるこの手で 抱きしめてあげるから
壊れるくらいに 愛して、愛して、狂わせて
五線譜を切り裂くような 悲鳴の旋律
私をここから連れ出して 名もなき君よ
絡まる糸を断ち切って
壊れた心ごと 奪ってよ
独りきりのMarionette
まだ私を見つめていて
散らばる玩具の首を撥ね
無邪気な笑顔で血の海を泳ぐ
「綺麗なままでいて欲しかったの」
それさえ許されない罪ですか?
引き裂かれたドレスの裾
滴る雫はルビーの涙
軋む関節 壊れた指先
それでも踊り続けていた
ねぇ、どうして動かなくなったの?
また独りきりの檻に戻るのね
壊れたオルゴールみたいに
同じ悪夢だけ繰り返してる
「嫌いにならないで」
黒い箱庭の底で 終わらない歌を叫ぶ
壊れた人形のように 踊り続けて
十字架を背負ったまま 永遠を彷徨うの
最後に残った記憶さえ 紅に染まれ
もしも生まれ変われるなら
普通の女の子として、あなたの隣で……
そんな御伽噺は
夜が明ける前に 白濁の霧へ消えていく
触れてほしかった
愛してほしかった
ただ、それだけだったのに……
引き裂かれた運命の その果てで待っている
私を「見つけて」くれたのは……そう、君だったね
最期まで そばにいて
今夜だけは 眠らせて
おやすみなさい、私の愛しいお人形。
La la la...