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春の底

Kayōkyoku, Melancholic, nostalgic, warm, gentle, Piano, soft strings, acoustic guitar, light percussion, male vocals

Babylon8·3:24

Lyrics

春になると 決まって くしゃみが出る
鼻の奥がむずがゆくて 目のふちが熱くなる
やわらかな風に誘われて 窓をあければ
そこには 花でもなく 恋でもなく
ただ 目に見えぬものが 舞っていた

人はそれを 季節の便りと呼び
私はただ そっとマスクをつける
少し笑って 少し泣いて
それでも春は またやってくる

街の景色が 少しずつ 色づいてゆく
コートを脱ぎ 薄着になれば
今度は喉が痛みだす
誰にも気づかれぬまま 熱を抱えて
駅のベンチで 咳ひとつ

春が好きだと 言える人は
きっと 強い人だと思う
私は今日も 花の影にいて
目を赤くして 空を見上げる

それでも 春の匂いが好きだ
土と陽だまりと 誰かの記憶
くしゃみをしながら 歩いてゆく
春の底を ひとり くぐり抜けて

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