
午前4時のヴァニタス
melancholic indie folk ballad, acoustic guitar, soft piano, intimate vocals, nostalgic, slow tempo, emotional, cinematic strings, analog summing with Dangerous 2-Bus+

午前4時のヴァニタス
melancholic indie folk ballad, acoustic guitar, soft piano, intimate vocals, nostalgic, slow tempo, emotional, cinematic strings, analog summing with Dangerous 2-Bus+
Lyrics
午前4時の換気扇 回る音だけが響く 隣で眠る 知らない男の寝息 これが私の欲しかった 「正解」のなれの果て
あなたはいつだって 私の世界のプリズムだった
コンビニの安ワインも あなたが選べばヴィンテージに見えた
週末のファミレスで ドリンクバー粘って笑う日々
あなたの瞳に映るだけで 私は自分が主役になれた気がした
「私にはないもの」で出来ている 完璧なあなた
その余裕 その輝き その存在のすべて
どうして神様は 私を「あなたの影」として描いたの?
憧れはいつしか 鋭利なナイフに変わる
あなたが欲しがるものなら すべて価値があるはずと信じ込んだ
まるで流行りのゲーム機に群がる 行列の最後尾みたいに
私はただ あなたになりたくて 同じ熱に浮かされた
紹介された彼は ヨレたTシャツの冴えない人
でも あなたが愛おしそうに その袖を掴むから
突然 その布切れが オートクチュールに見違えた
「あんな素敵な人に選ばれた彼」は きっと特別な人
彼を奪えば その「選ばれる価値」ごと 私に移る気がした
憧れはこうして 醜い略奪に変わる
愛なんて高尚なものじゃない
ただの模倣、ただのコピー
あなたが持っている「満たされた場所」へ 這い上がりたかった
彼を抱きしめることで あなたの魂を着込みたかった
そして今 狭いワンルームの薄明かりの中
無防備に口を開けて眠る彼を見下ろす
いびきがうるさい 肌は脂っぽい 脱ぎ捨てた靴下
……あれ? 魔法はどこへ消えた?
箱を開けたら 中身はただの プラスチックとシリコンだった
通知が一件 あなたからの「さようなら」
ブロックされた画面 消えたアイコン
光源を失った瞬間 照らされていた彼は
ただの「他人」に戻る
欲しかったのは彼じゃない
彼を照らす「あなた」だったのに
手元に残ったのは 質の悪いトロフィーと
取り返しのつかない 静寂だけ
ああ、これがヴァニタス これが空虚
私は勝ったはずなのに すべてを失って ここにいる
